Japan Italy Bridge interviews: KUDEN – Part 2

今日、Gerbera Design株式会社のCEO佐藤貴浩氏とのインタビューの後半をお送りします!前半はまだ読んでいなかったら、ここで読めますよ!では、残りの話を入りましょう!

 

READ PART 1

ーー グローバルプレゼンスを高めるには難しい部分はあるでしょうね。それらについて教えていただけますか。

色々な文化、習慣、定義の違いを超えて事業を展開することはとても難しい挑戦と感じています。ここ数年に渡り実際に海外に向けて試行錯誤で事業を展開してきて気付いたポイントが3つあります。そのポイントを軸に事業を考えるようにしています。

1. 普遍的な価値感を元にしたビジョンの共感
この情報過多の時代で国際的に成功を収めるには、大切なのは、ブランドの世界観と価値観をなぜ?この事業をおこなうのか?行動基づいたビジョンとして打ちだし、そのブランドの価値観に共感する人々をファンになっていただくことが大切です。

その際に重要なのは、国や文化の違いを超えたところにある「普遍的な価値」にfocusすること。もう、大量生産や大勢の人々に愛される大きなビジネスを目指す時代ではなく、価値観を共有できる人々に長く愛されるビジネスを行うことが海外展開では肝要と感じています。

2. トランスペアレンシー(透明性)
今の時代の消費者は透明性を求めてるという事かなと思います。私は長年、ゲームやおもちゃメーカーの広告やデザインなども経験してきたけど、消費者の変化と共に広告やデザインの役割が変化してきたと感じています。

広告やデザインの本来の役割は、対象であるモノやサービスの本質や、消費者に対して気付きを与えるための「伝える手段」だと私は捉えているけど、時代が高度経済成長期でイケイケな時は消費自体が王様で、広告も消費させる為に、本来のモノやサービスが持っている以上の華美な装飾を言葉やビジュアルで煽り、消費させるのが良い広告とされてきた流れがここ数年前までのトレンドでしたが、この考え方は既に前時代的な考え方になってしまったと言えると思う。

今の時代の消費者は価格は妥当か?品質に嘘はないか?自分が必要としているものか?商品の見せ方や提供方法に嘘はないか?などの価値観が消費者にとってはるかに大切になってきていると感じています。

3. 体験の提供
ネットで何でも情報が手に入る時代。動画や写真のリッチコンテンツから、VR、ARの仮想現実まで、現代に生きる人は、どんな情報でもすぐに揃ってしまい、情報のシャワーを浴び続けていると言える。情報だけは多く触れることができるので、何でも知った気がしている。でもそれは本質的な人の感動などの欲求を満たせない。

禅には、「冷暖自知(れいだんじち)」という言葉があります。マンガでスラムダンクの作者が書くバガボンドに登場する禅僧で有名な沢庵和尚が残した言葉を引用したいと思います。

沢庵和尚が、たとえて言うには「水のことを説明しても実際には濡れないし、火をうまく説明しても実際には熱くならない。本当の水、本物の火に直に触ってみなければはっきりと悟ることができないのと同様。食べ物を説明しても空腹がなおらないのと同様」と自分自身で体験することの重要性を説いています。

「人は根源的に体験を求める」

リアルな体験を求めるようなトレンドが既にきているし、人々は情報だけでは無く、「体験」に価値と消費を求める様になってきていると感じています。今後はさらに二極化し、富裕層ほど仮想現実では無く、リアルな体験を求める欲求が高まっていく事を意識し事業を作っています。

この3つを意識して、グローバルプレゼンスを獲得しようと挑戦している最中です。

 

ーー 個人的に言ったら、日本は西洋人にとって魅力的だと思いますか?

一概には言えないけれど、私自身の感想として、西洋の人の中でも、「食」「建築」「職人」「芸術」などの分野に興味を持っていたり職業にしている人には1度は訪れて欲しい国の一つであると言えると思います

私の生まれた故郷であり、KUDENの拠点の一つである日光という場所には世界遺産である日光社寺があり、3つの建築物から構成されています。日光の社寺(にっこうのしゃじ)は、二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)、東照宮(とうしょうぐう)、輪王寺(りんのうじ)。広大な土地に、構成資産 51ヘクタール、それを保護する緩衝地帯373ヘクタール。日光は人々の信仰と雄大な自然が融合した場所です。

二荒山(男体山)をはじめ諸山の神様を祀ってきた二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)。1200年以上の歴史を有する日光山輪王寺(にっこうさんりんのうじ)。日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)は17世紀の江戸の天才的な芸術家や建築家の壮大な作品群と言えると思います。

奥日光の中禅寺湖には各国の大使館の保養所がたくさんあり、昔はサミットの様に日光に各国の要人が集まってヨットレースをしたりしてたので昔からInternationalな土地柄とも言えると思います。いまでも旧イタリア大使館の保養所が残っていて、イタリアと日本の融合がステキな建物です。あそこでKUDENのファッションショーをやってみたいと考えています。

職人といえば、私もKUDENを最初に立ち上げたときに、細かくした木材を幾何学模様に組み上げた「組子」という技術をもつ職人とチームを組んで「KUMIKO Laptop Board」というプロダクトをデザインしています。これがKUDENの一番最初の製品になるんだけど、高齢の職人が1つ1つ手作業で作っていて、どうしても手間が掛かって高額になってしまったので、あまり売れなかったんだけどね。でも色々なメディアに取材されたり、Redditで取り上げてもらって、日本の職人の手仕事がとても精巧で、これはレーザーカッターで切ったんだ!となかなか信じてくれない人もいたよ。建築やものづくりが好きな人なら、かなり日本という国に興味を持ってくれると思います。

あとは日本のゲームやアニメに親近感を持ってくれる人も大勢いるとおもう。KUDENのもう一つの拠点は東京の吉祥寺。ここには井之頭公園近くにジブリ美術館があります。じつは僕自身もゲームメーカーでゲームを作成したり、ゲームの宣伝広告を担当してきたので、思い入れは深いです。ぜひ、日本のゲームや漫画、アニメなど、日本に来てたくさん味わって欲しいね。

あとは、「食」のバリエーションも豊かさも、日本の魅力の一つと言えます。寿司や天ぷらなど和食の職人の技や、食を支える包丁などの調理道具の職人などの技も見逃せない。人々は親切。でも日本語しか話せない人が多いかな。勇気をもってコミュニケーション取ってみて、親切な人が多いと思うよ。

日本の自然は四季折々で表情を変える。ぜひ、一度は訪れて欲しいと思います。

 

ーー 一方、イタリアを市場としてどう思いますか?

イタリアも日本もナショナルブランドがお互い強い国だよね。メイドインItalyは日本でもとても好まれるんだ。メイドインジャパンと共に品質が高く、こだわりの商品というイメージをイタリアに持つ日本人は多いと思うよ。イタリアと日本は共通している事が意外と多いと個人的には感じています。両国の人々も職人の技を大切にしていて、そして食と芸術も愛する。

僕がコンプレックスからデザイナーと名乗らなかった時期があるんだけど、自分では肩書をイタリア語の「progettista」と名乗っていました。イタリアのものづくりの考え方が昔から肌に合うんだ。

今、和をモチーフにした革のサンダルをデザインしてて、メイドインItalyの革で作れたら最高だね。将来はミラノで、KUDENのオートクチュールのキモノをお客様が好きな生地を選んで作ることの出来るサロンを開きたいと夢見ています。ファッション感度が高いイタリアで、私の服を着てくれる人が増えたら光栄なことですね。

 

ーー KUDENの話に戻りますが、今後の計画や目標は?

KUDENが目指す未来の事業象は、「アパレルブランド + 障がい者雇用」デザインで縫製工場や木工などの職人と障がい者雇用を結ぶプロジェクト。最終的に描いていたいのは「KUDENアパレルブランド」「デザインオフィス」「縫製&木工工場」「海外への物流拠点」「障がい者の生活する社員寮」といった要素を含みます。今後も目指す目標に向けて、KUDEN by TAKAHIRO SATOを海外へ向けてさらに展開して行くことに注力していきます。

「人をとことん大切にする経営」を目指す理由に、私の愛する息子の存在があります。前述のとおり、僕はハードワークがたたって、倒れてしまい会社を一度畳んでいます。その時の従業員やお客さまに迷惑をかけて、愛する家族とも離れる事になったダメな経営者です。それでもまた再起して経営者の道を歩んでいるのは、障害ある息子の将来を支えるためと、その夢に力を貸してくれる今のGerbera Designのスタッフたちの未来のためです。

ダメ経営者で会社潰した身として、再チャレンジに当たって心がけている事があります。

第1は、助成金などに頼らない経営基盤を作ること。第2点は外貨を稼ぎ国の景気に左右されない基盤を作ること。
この1と2は企業の継続性を高めるための施策です。 大手おもちゃ会社で障がい者雇用担当してたけど、会社の方針によってその事業所無くなって解雇した苦い経験から、また確実に人口減少して景気後退していく日本の国の税金と国内景気に頼った経営してたら潰れるから。

第3点は、障がい当事者だけではなく、それを支える意識を持った若者を育てたいこと。
これはめっちゃくちゃ自分のエゴです。 可愛い盛りの息子を肌身に感じで育てる事は出来ないが息子と将来一緒に働くのが夢であり目標です。 息子はまだ8歳。私が死んでも彼の人生は続きます。 私が死んだら会社の方針が変わったり潰れたりする可能性を限りなく少なくする為に、また、私の息子は国や誰かのサポートを受けていく。なので私が生きてるうちに彼の分まで納税して、代わりに若い世代のお手伝いをして、後は託して死んで生きたいから。

第4点は、障がいあってもなるべくやりたい仕事の選択肢を増やしたいこと。
障がい者雇用など自分も経験したり、視察させてもらったりして、パンを焼いたり、バックヤードで服を畳んだり掃除をしたり等、その子に合わせた仕事があるんだと思うけど、もっとデザイナーとかプログラマーとか、ものづくりとか息子や息子の様な個性の子達が単純にカッコいいなぁ、あの職業になりたいな!などの憧れの気持ちも大切にしてあげたいから。

林業や農業の一次産業からものづくりやデザイン、海外への販売まで、小さいけどぐるっと一回りする事業を構築している最中。ものづくりのでは、仲間である職人さんの後継者不足と障がい者雇用を繋げていきます。その為にも海外に向けてKUDENを展開していきます。私の息子や息子の様な個性の子達の働く場所を作る事を、私の残りの人生をかけてやり抜く所存です。

 

ーー 私たちも貴浩さんは夢を叶えるように、目標も達成できるようになることを願っています。では、最後に、読者にコメントをお願いします。

KUDENには夢があります。スタッフや顧客、パートナー企業と関わる人の幸せを追求し障がい者と職人をデザインで結び雇用を作り続ける事に挑戦します。世界を変えるために10年以上愛されるデザインを世に送り出し、100年愛されるブランドを目指して努力を重ねます。そんな努力を重ねて私たちの最初の服が出来ました。その初めての服を現代のSamuraiに着て欲しい。

服を「着る」ということは第2の自分自身の皮膚を纏うのと同じだと私は捉えています。服はその人が生きる時代の空気や、その人の価値観、願望、未来への希望も「着ること」によって表現されてしまう。

今の時代はとてもスピードが速くて私自身も経営者としてデザイナーとして、父として奮闘する日々に、忙しさやプレッシャーに時には負けて弱気になり、自分の信じた道、価値観などを見失うときもあります。みんなもそうじゃないかな?

そんな時に、この服を羽織ることにより、背筋が伸び、Samuraiの精神を宿すような凛とした佇まいで、「良し!自分の信念を貫こう。」「心を込めてやり遂げよう」と覚悟を決めたあなたの背中を押すような、そんなあなたや私の姿を周囲の人へ意思表明できるような服でありたいと思って、この服にSamuraiの名前をつけました。

一度はみんなも見たことがあるはず。日本のアニメやマンガや時代劇。信念を曲げずに生き抜くSamuraiの姿を。

「私こそ現代のSamuraiだ」「強く優しく信念を貫くSamuraiだ」
あなたは現代のSamuraiになる。

Samurai Mode Jacketを羽織って、ビジネスの大事なシーンに、あなたの晴れの日に、何気ない普段でもあなたを表現する肌の一部としてこの服を贈ります。忙しいこのスピードが速い世界でも、誰かのために懸命に働き、自分の価値や信念をもって生きたい、貫きたいと思っている世界中の国も性別も年代も超えた人々に、是非この服を着て欲しいと思ってデザインしました。着た瞬間にこの服の持つデザインのパワーを感じて貰えると思うな。

これからもこの信念で服をデザインして、みんなが喜ぶ服を産み出していきたいです。小さなブランドのスタートだけど、私もSamuraiの精神で挑戦していきます。

 


それはCEOの佐藤貴浩氏の親密なインタビューの前編でした!読んだ後、どう思ってますか?どう感じますか?Japan Italy BridgeのFacebookでご感想をシェアしてください!

また、今、インタビューに言及されたのSamurai Mode Jacketは新作商品のSamurai Mode Shirtと共にオンラインストアで発売しております!それ以外、豪華なビンテージ着物と羽織もストアで販売しておりますから、是非チェックしてください!

 

<お問い合わせ>
メール: support@ku-den.jp

<関連リンク>
ウェブサイト:https://ku-den.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/kudenjp/
Instagram:KUDEN by TAKAHIRO SATO | haoru by KUDEN